こんにちは、石橋です。
前回、前々回と住宅の間取りについてのお話でしたが、今回はちょっと違うことについて書いてみようと思います。
みなさんは「簡易宿所」という単語を聞いたことはあるでしょうか。
おそらく「なにそれ?」という方がほとんどだと思いますが、「ドミトリー」とか、「ゲストハウス」、「カプセルホテル」などの単語は聞いたことがある方もいるかもしれません。簡易宿所は旅館業法という法律で規定されている宿泊施設で、一部屋に一組が泊まるホテルや旅館と違い、一部屋に複数組のお客さんが宿泊する施設のことをいいます。
出典:https://welove.expedia.co.jp/
日本ではあまり馴染みのない簡易宿所ですが、海外では宿泊施設としてはメジャーで、バックパッカーなどの旅行者にとても人気があります。人気の理由にもつながってきますが、簡易宿所には次のような特徴があります。
- 料金が安い
ベッド貸しなので、一般的にビジネスホテル等と比べても宿泊料金が安いことが多いです。安いところだと一泊2000円くらいから泊まれるものもあります。最近できたものは部屋の内装などもきれいなところが多いので、「安いけどボロボロで汚い」というような施設ではありません。
出典:https://www.booking.com/
- 設備が充実している
宿泊スペースはベッドの上しか個人で使える場所がないのでどうしても窮屈さを感じてしまいがちです。
しかしその分、共用スペースとして広いラウンジや、ハイスペックなシステムキッチンを自由に利用できたりする施設も多く、のびのびと楽しく過ごすことができるよう工夫されています。
出典:https://www.thesharehotels.com/hatchi/
- いろんな人と交流できる
先ほども書きましたが、簡易宿所はひとりまたは少人数の旅行者に特に人気があり、多くのバックパッカーが宿泊します。共用ラウンジなどはもちろんですが、ベッドのある宿泊スペースもそれほどプライベート性は高くないので、いろんな人と交流することができます。最近は国内の簡易宿所でも外国人旅行者の利用が増えているので、普段はあまりかかわることのないような人とも友達になれるかもしれません。
出典:https://backpackersjapan.co.jp/toco/
いいところがたくさんある簡易宿所ですが、注意しなければいけない部分もあります。上でも書きましたが、簡易宿所は基本的にプライベート性があまり高くなく、「ほかの人の気配」をずっと感じることになります。宿泊施設ではとにかく一人でゆっくりしたいという方にはあまり向かないかもしれません。
また、ベッドもカーテン等で仕切られているだけなので、セキュリティの問題も出てきます。ほとんどの施設で貴重品用ロッカーなどが設けられていますが、荷物などは自己管理をしっかりすることが必要です。特に女性は防犯の問題で宿泊先の候補にあがらないことが多かったのですが、最近は女性専用の宿泊スペースを設ける施設も多くなっているので、女性ひとりでも利用しやすくなっています。
最近は特徴的なコンセプトを持つ簡易宿所も増えてきており(サムライをテーマにしたものや書店をイメージしたものなど)、簡易宿所には「ただ泊まるだけの場所」以上の楽しさがあると思います。みなさんも、これから旅行の際には、周辺の簡易宿所をぜひ探してみてください。