2018年5月29日火曜日

【家を建てる】設備 暖炉編

みなさんこんにちは。つくば事務所の鈴木です。
暑さが日ごとに増してまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は時季外れではございますが、バイオエタノール暖炉についてお話しします。

そもそもバイオエタノール暖炉とはその名のとおり、燃料にバイオエタノールを使った暖炉のことです。
暖炉といっても、バイオエタノールは煙が出ないので、煙突を設置する必要がなく、一酸化炭素などの有害物質も排出しないというメリットがあるので、マンションでもバイオエタノール暖炉を設置することができ、安全に使用することができます。
ですが、デメリットがないわけではありません。バイオエタノール暖炉からは有害物質が出ることはありませんが、二酸化炭素は排出します。
そのため定期的に空気の入れ替えを行わないと、部屋の酸素が少ない状態となってしまいますので、1時間~2時間おきには、必ず空気の入れ替えをする必要があります。

暖炉器具としての効果ですが、煙突がないので薪暖炉のように熱が室外に逃げていく心配がありません。
バイオエタノール暖炉の場合は90%の熱を暖に変えることが出来ると言われています。
また、従来の暖炉であれば、設置にあたり壁の工事や煙突の設置など、大掛かりな作業が必要でしたが、バイオエタノール暖炉は、場所を選ばず置くだけで設置が完了するので工事が必要ありません。
バイオエタノール暖炉の値段は3万円~8万円くらいが相場のようです。高いものになると30万円台から100万円を超えるものもあります。

気になるバイオエタノール暖炉の燃費ですが、バイオエタノール燃料の値段は1ℓ500円前後となっています。
バイオエタノール暖炉が1時間で使う燃料は、0.5ℓ前後であると言われているので、1時間250円前後の燃費となります。

先程もお伝えした通り、煙が出ないという利点から、インテリアの一部としてデザイン性の高いスタイリッシュなバイオエタノール暖炉も発売されており、卓上型のような小さな暖炉から壁に設置する大型の暖炉、壁掛けのタイプやインテリアタイプのものまで幅広く存在します。

以下はタイプ別にバイオエタノール暖炉をご紹介したものです。

1.置き型タイプ
白を基調としたシンプルなデザイン


2.壁埋込型&壁掛タイプ
壁埋込型は工事が必要ですが、壁掛型は工事不要です。
3.卓上タイプ
 テーブルの上に置くことが出来て、炎の揺らぎを楽しめます。
4.スタンド式タイプ
 レセプションパーティーやエントランス部に使用

バイオエタノール暖炉は、デザイン性の高いものが多いので、お部屋に置くだけで洗練されたラグジュアリーな空間を演出することができます。
実のところバイオエタノール暖炉はテラスなどの屋外でも使用可能且つ、移動も簡単ですので冬は室内で、少し肌寒いときはテラスで使用と一年中活用できます。
見た目もよく使い勝手も良いので、様々なシーンで使用することができるため、みなさんもバイオエタノール暖炉の取り入れを考えてみては・・・



2018年5月16日水曜日

【家を建てる】木造8回目 耐力壁

こんにちは。小堤です。
今回は木造の8回目です。前回から在来軸組み工法の構造を掘り下げさせていただいています。前回は屋根を支える骨組みの小屋組みをご説明いたしました。今回は建物の強度に大きく関わる壁の構造をご説明いたします。


耐力壁

 耐力壁とは建築物において、地震の際に発生する水平力や風圧などの水平力に抵抗するために設ける壁のことです、つまり、建物の横からくる力を支える壁ということになります。いままでお伝えしましたが、建物は直上からの荷重を梁・柱・基礎へと伝達し、支えることができますが横からの力には耐えられないため、耐力壁というものを配置していきます。耐力壁は建物の1箇所に集中して配置すると偏心を招く原因になるため、全体にバランスよく配置することが重要です。





耐力壁の種類

 耐力壁にも筋交い・構造用合板・石膏ボードなど種類があり使用する材料に合わせて計算を行い、強度の確認を行います。木造軸組み構造では主に筋交いを用いて建物に必要な耐力壁量を確保します。




  筋交いとは柱と柱の間に斜めに材料を入れて補強する部材です。三角形をつくることにより、横から力が加わった際に変形を防止しています。
 建物の面積・高さ・階数により、耐力壁の壁量計算は変わってきます。建物の構造の要となる重要な部分ですので、弊社でも建物にあわせて慎重に計算を行います。今後とも木造についてご紹介をしていきたいと思います。


2018年5月1日火曜日

【家を建てる】環境編 気流止め

建物の性能を決定するポイントの一つが「気流止め」です。
今回は、「気流止め」について書きます。
石膏ボードが一般に普及してきた頃から壁内に空隙ができて、その空隙は床下から天井裏までつながっています。
例えば、室内で暖房をすると、この空隙の空気が温められて天井へ上がり(上昇気流)、床下から冷気が入り込む空気の流れがおきます。





この壁の空隙内に空気の流れが起もることで、壁内の空気の移動に伴って断熱材に含まれる空気の熱も移動する為、断熱材の効果が薄れてしまいます。
また、空気の大きな温度差が生じるため結露も生じやすくなります。

それらの問題を解消する方法が、「気流止め」です。
室内側へ機密シートを貼る「シート機密工法」が、性能の高い工法として採用されています。






住宅をお考えの皆様・建設中の皆様は、
建物の断熱・機密性を確保する上で重要な工程なので是非確認してみて下さい。