2018年8月29日水曜日

【家を建てる】間取り検討アプリ

こんにちは、石橋です。
最近、弊社で使用しているCAD(パソコンで図面を書くソフトのことです)が最新版にアップグレードされました。
いろいろと便利な機能が増えていて、うまく使いこなせばとても作図効率があがるなぁ、と感じています。
作図効率が上がり時間が短縮できる分、プランの内容や意匠デザインのほうに時間をかけ、より良い設計を行っていきたいと思います。

さて、住宅の設計でも私たちはCADで図面を書いたり、CGパースを作成したりしています。新居をご検討中の方の中にも、間取り作成ができるパソコンのソフトで間取りをお考えになっている方がいらっしゃるかと思いますが、今はスマホのアプリでも間取り検討ができるようなんです。ちょっとご紹介してみようと思います。

いくつかアプリを見てみると、基本的にどれも壁の線をドラッグして部屋の広さを調整し、アプリに入っている家具をレイアウトしていくという使い方みたいです。
アプリによって機能に少し違いがあるようなので、気になった2つのアプリの特徴を書いてみます。


①間取り Touch+   (iphone)





「間取りTouch+」の最大の特徴は、レイアウトできる家具類が700種類以上あることです。テーブルや椅子などの家具のほかにも、ドア、トイレ、エアコンなどの設備機器も利用可能で、好みの部屋を作りやすいと思います。3D表示機能はないみたいなので、そこは少し残念だと思いますが、無料ですべての機能を利用できるのはありがたいです。



②Home Design 3D    (iphone , Android) 








先程のアプリは3D表示機能はありませんでしたが、こちらはばっちり3D対応です。また、場所や時間帯を指定することで、窓からの実際の日射を3D表示に反映してくれるみたいです。インテリアだけではなくエクステリアも作成できる点もよいと思いますが、無料版だとデータ保存ができないので、ちょっと試して気に入れば有料版を購入してもいいのではないでしょうか。

私自身、間取りや家具のレイアウト、内装イメージを考えるのが大好きなので、みなさんも是非アプリでその楽しさを味わってみてください。
間取り検討に行き詰まったら、ぜひ弊社に無料相談にお越しください。
お待ちしております。

2018年8月7日火曜日

【家を建てる】外構(エクステリア)編

みなさんこんにちは。水戸事務所の鈴木(友)です。
酷暑の毎日がつづきますが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は住宅の外構(エクステリア)についてお話します。
エクステリアとは、門扉、塀、外柵、車庫など屋外構造物のほか、庭とそこに設置されるウッドデッキ、トレリス、バーゴラ、植栽、その他の設備なども含め敷地内の外部空間全体をさします。ちなみにインテリアは、家具や照明など建物内部の室内空間全般を意味し、エクステリアはインテリアの対義語にあたります。

エクステリアのデザインは3つあり、
①「クローズデザイン」は、外部から見えにくく、防犯やプライバシー面での安心感があり、門構えやフェンスを装飾性の高いものにするだけで、高級感と重厚なイメージにすることができます。一方、家を外壁で覆ってしまうため、狭い敷地では圧迫感を抱くこともあります。侵入者がいても、ほかから死角となって発見が遅れるのがデメリットです。クローズドスタイルにするときは、防犯センサーなども同時に取り付けるようにすると安心でしょう。


②「オープンデザイン」は、門を設けず、開放感を演出できます。敷地を広く感じることができ、通気や日あたりも良好になります。外構工事費用も少なくて済み、ほかからも侵入者の存在に気づきやすいのですが、防犯面やプライバシーの確保に配慮が必要です。


 ③「セミクローズデザイン」は、オープンデザインとクローズデザインの両方の長所を取り入れたタイプです。たとえば、隣の家や浴室周辺はクローズデザインに、カーポートやテラス付近はオープンデザインですっきりと仕上げるイメージです。このタイプならデザインのバリエーションも豊富なので、ライフスタイルや防犯、プライバシーなどさまざまな要素を考慮して決められます。


エクステリアの配置を考える上で大切なのは、玄関や窓からの動線、周囲の環境、風通し・風の流れ、室内からの見え方、防犯性です。家との統一感を出し、周囲との調和も考えながら、バランスよく配置することで、家の第一印象が決まってきます。

住宅を建てる際、内部を重点的に考えがちですが、家の印象をこだわりたいと思った時は、家の外に目を向けてみると良いかもしれません。

ちなみに私は今年、エクステリアプランナーという資格試験を受験します。外壁や庭園などの建物廻りの設計・工事管理に関する試験で、作図問題があります。今年の一級エクステリアプランナーの作図テーマは、「草花を鑑賞する高齢者夫婦に配慮したエクステリア計画」です。少しずつですが知識を深め、合格できるよう頑張りたいと思います。

出展:四国化成

2018年8月1日水曜日

【家を建てる】木造9回目 床

こんにちは、小堤です。
今回は木造の9回目です。今回も在来軸組み工法の構造を掘り下げさせていきたいと思います。前回は建物の壁についてご説明いたしました。今回は建物の床の構造をご説明いたします。


根太工法(従来工法)

私たちが生活をするための床を作る骨組みのご説明です。床を構成する方法は、従来的な根太方法と最近主流な根太レス工法の2種類があります。

根太工法とは、根太という角材を使用する方法です。床梁の上に303㎜ピッチ程度で根太を並べ、その上に12㎜程度の合板を貼り、さらにその上から床材(フローリングなど)を貼る構造です。また、横方向の力に強くするために、床梁には火打ちという補強材を突っ張り棒のように取り付けます。梁と梁が直角に交わる部分に、斜めの補強材を入れる事により三角形を構成し、地震などの水平力に対応します。



根太レス工法(剛床工法)

これに対して根太レス工法では根太を使いません。その代わり、床梁などの横架材(910㎜ピッチ)に28㎜程度の厚さの合板を直接打ち付け、その上に床材を貼るという構造です。
厚みが増えたことによって水平方向への力に強くなるため、火打ちも使いません。






各工法の比較

根太レス工法のメリットは、合板を厚くすることで、根太や火打ちなど使用する材料を少なくし、コストの縮減や工期が短縮される事です。また、水平方向の耐力も根太レス工法の方が大きく確保出来るため、地震に強い家になります。
デメリットとして懸念されるのが、床を支える横架材のピッチが910と広くなるため、床のたわみや床鳴りの発生です。また、床下が太鼓のような構造となるため、2階の足音が1階に響きやすい事も挙げられます。重い家具を置く位置にはあらかじめ補強材を入れておいたり、床材の下に遮音マットを敷いたりなど、しっかり見据えた設計が必要になります。

色々な方法を検討すると各々のメリット・デメリットが見えてきますが、最適な手段を選択するのが設計者の腕の見せ所です。今後とも木造についてご紹介をしていきたいと思います。